2005年08月26日

UCC上島珈琲、中高年層をターゲットにセルフで復活?

⇒1981年に全国で155000店あった喫茶店は、昨年は84000店に半減。スターバックスなどの外資勢や、ドトールコーヒーなどセルフ式のカフェの台頭の陰で、いわゆる昔ながらの「喫茶店」には厳しい季節がやって来ているようです。

 コーヒー事業国内最大手のUCC上島珈琲は、これまで約200店舗の直営コーヒー店で全国展開していました。しかしテーブルで注文を取る従来の喫茶店タイプが多い上に店名が多数あり、強化策を検討していたそうです。そこで「失われつつある日本の喫茶文化を大切にした、懐かしくも温かで、しかし、かつてどこにもなかった珈琲店」をコンセプトに、高度成長期の喫茶店文化を支えてきた中高年層をターゲットとして、セルフ式コーヒーチェーン店「上島珈琲店」を2年前から展開しています。
 店名の「上島珈琲店」は、創立者の上島忠雄氏の直筆文字を採用したロゴマークだそう。横文字の店名が増える昨今、徹底したコーヒーへのこだわりを表現するとともに、団塊世代のハートを捉える作戦だとか。スターバックスやタリーズなどに代表されるコーヒーショップは、禁煙とお洒落感を武器にOLや若者を捉え、一方で、ドトールは1杯180円のコーヒーでサラリーマン層の懐をつかんでいます。他店の真似ではない、新しい店作りを目指した上島珈琲の結論、それが中高年層のための癒しの空間、「上島珈琲店」だったそうです。
 老舗のコーヒー専門店だけに、セルフの店とはいえ味へのこだわりはただごとではありません。コーヒーは、おいしさを最も良く引き出す抽出方法として知られるネルドリップコーヒー。独自に開発したネルドリップマシン(特許出願中)で、丹念に抽出するのが売りだとか。専門店でしか味わえない自信作を、毎日通えるような価格設定にしたセルフコーヒーショップは、居場所を求めていた中高年層にぴったりとハマったようです。また日本モダニズムの父と呼ばれる工業デザイナー柳宗理氏デザインの食器や椅子を取り入れた店内は、レトロ感の中に斬新さを併せ持つ空間になっていて、外資勢などとは違った客層を取り込む戦略に貢献しています。
 近年、落ち着いた雰囲気のある店内や本格的な味を追求する、伝統的なこだわりの喫茶店に復興の兆しがあるそうです。今後の喫茶店を占うひとつのカギは、2007年以降にリタイアする団塊世代の動向だとか。ある専門家によると、「引退後、とくに男性に必要なのが“居場所”。ゆっくり出来る場所、人とつながる場所として、喫茶店は再び脚光を浴びるはず」だそう。
 「毎日が日曜日」になったら、毎日通える値段の「上島珈琲店」で近所の人とコミュニケーションをはかれば、ボケている暇などないかも。
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posted by ベビーブーマー48号 at 07:01| Comment(2) | TrackBack(1) | 団塊トレンド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
貴ブログ拝見いたしました。
ご訪問をお待ちしています。
「@年金」http://homepage2.nifty.com/hitosama-no-okane/opm/index/index.htm
もございます。
Posted by 年金カウンセラー at 2005年08月27日 19:13
いつも貴重な情報ありがとうございます。
上島珈琲店は訪れたことがありますが、昔の珈琲店とはイメージが異なるような気がします。遙かに上品過ぎてと言うのが個人的な感想です。かつての喫茶店はもっと猥雑な雰囲気だったと思います。
懐かしさという点ではちょっと異なるかも。
Posted by 傘張り浪人 at 2005年09月21日 11:11
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